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公正証書による強制執行とは

貸したお金を回収したいからといって相手の家へ行き、鍵を壊して中にある財産を持ち出すわけにはいきません。原則としてこの様な自力救済は禁止されています。


離婚公正証書と執行認諾約款

金銭債権に限りますが公正証書に「執行認諾約款」が記載されると、約束通り金銭が支払われない場合、国が強制的に債務者の財産を処分しその代価によって弁済するものです。

債権者が強制執行の申し立てを行えば、裁判所、執行官が手続きを進めていきます。

養育費や財産分与が分割払いになる場合、慰謝料の支払いなどがある場合に、離婚公正証書は効力があります。


公正証書で強制執行するには

公正証書で強制執行をするには、下記の用件が必要となります。

  • 債務が特定されていること
  • 債務額が一定していること
  • 将来発生する債権でないこと
  • 執行認諾約款を記載する

将来発生する債権には、原則執行認諾約款をつけることはできませんが、一定の条件や到来する期限によって効力が発生する場合は、執行認諾約款をつけることができます。

例 「○○試験に合格したら、金10万円を支払う」はOKです。

例 「大学を卒業した次の月から月々4万円を支払う」もOKです。


公正証書で強制執行できないこと

公正証書にしたからといって、なんでもかんでも強制執行ができるわけではありません。下記の場合は、強制執行ができませんのでご注意ください。

  • 建物の引渡し
  • 建物の明け渡し
  • 車両などの引渡し
  • 物品などの引渡し
  • 登記の移転

金銭債権に限定されていることにご注意ください。


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